■ 2017/05/04 夜鶯とスクエア・ピアノ FBより
今月末のコンサートで私は「Nachtigall:夜鶯」の出て来る歌ばかりをスクエア・ピアノと共に歌うこととなり、武久源造さんのスタジオで合わせてみました。楽器はシューベルト時代のオリジナルだそうで、それはクリスタルな響きです。当時室内で家族的な愉しみのために造られ、どんなにフォルテで弾いても大きな音がしないのでリートの伴奏などで活躍したようです。
シューマンの《リーダークライス》からナハティガルの出て来る終曲 ,,Frühlingsnacht:春の夜" を歌ってみますと、あの16分音符の3連符が連打されるピアノ部分が今迄に聴いたことのないような響きです。ハッとしました。それはドイツで生まれて初めて聴いた 夜鶯の声そのものだったのです。50数年前、6月の湿っぽい夜半、カシャ、カシャ、ツィフィツィツィと休むことなく啼き続ける Nachtigal に私は仰天しました。小夜啼鳥などという名前とは似ても似つかぬ声でした。そうか! このピアノ・パートは「夜鶯」の鳴き声! そうだったのか! ピリオド楽器というものの伝えることに、これからも注意深く耳を傾けたいと思います。
■ 2017/05/16 母の日 FBより
母の日:5/14日曜日。教会でカーネーションの花束が配られていました。ピンクの色にはデリケートな差があって、一瞬どの色にしようかと迷っていると「ホラ、太郎くん、お母さんに選んであげて」と係の方。「どうぞ、自分の好きな色を」と息子はボソッと言いました。家庭教育の結果です。
日曜学校の生徒、ワタルくんが「どうぞ!」と下さったのはなんと美しいクリーム色のカーネーションでした。「まあ、私に?」というと「ハイ」と満面の笑み。羨ましいような家庭教育を感じました。ありがとう! ワタルくん!
帰り道、ほかの小学生の女の子2人が「カーネーションを上げた子の名前知ってる?」と訊くで、「ワタルくんでしょ。マメゴロウとも言うのよ」と答えると「エッ!? マメゴロウ? 可愛いね! 今度そう呼んでみよう」と言ってキャッキャッと踊り乍ら帰って行きました。こんな素敵な母の日、来年も味わいたいな。
■ 2017/05/28 SDG FBより
5/21(日)の SDG ではバッハのカンタータ86番に先立ってシュッツのモテットとコンチェルトが演奏されました。シュッツの一曲目《Die mit Tränen säen, werden mit Freuden ernten 涙とともに種まく者は喜びとともに刈り取らん》は今月末にドイツへ旅立つソプラノの神山直子さんを勇気付けるために、二曲目の《So fahr ich hin zu Jesu Christ 我、イエス・キリストの御許へ》は4/24に此の地をあとにされたアグネス・ギーベル先生への憶いを込めて。