ムシカWeb通信

　桃子一家４人の寝る場所を確保せんがため、従来の私の寝室を明け渡したのです。私はその昔太郎の寝ていた部屋へ移りました。移ってから２、３日は横になると同時に眼を瞑っていたので気が付かなかったのですが、ある夜、灯りを消してからカッと目を見開き天井を見ると、なんと、★、☆、星・・・幾つもの星々が青白い光を放って、それは四方の壁に及び、プラネタリウム以上の幻想的光景！！！エエエッ？こんな素晴らしい部屋が我が家に？！　翌日太郎に訊ねると、壁に☆を散りばめたのは小学校の時だったそうな。ほぼ現実の星座の通りのよう。３０数年知らずに過ごした母親、なに一つ言わずに己れの世界を築いてきた息子、いささかシュンとした日ではありました。

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　BACH：Messe in h−Mollの練習。最終曲 „Dona nobis pacem‟ は始まりから終わり迄を一つのクレシェンドで、との指揮者の考え。歌ってみました。一人の人が„Dona nobis pacem‟ と歌い出すと隣の人が声を合わせ、最後には全世界の人が歌っている・・・この曲を演奏するにはまことに素晴らしいアイディアで、最後にティムパニが加わる頃には、本当に全世界が鳴りどよめいているようでした。今さらですがバッハはなんという音楽を書いたのでしょう！

　70年前の今日、私は疎開先の石川県能美郡寺井町福岡という所で「玉音放送」なるものを聴き、そのあと村中の人が泣いていた光景を忘れることが出来ません。あの涙は70年たった今でも乾いていないことをTVの報道で知りました。単純に言います。戦争は二度としない、と。