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ムシカWeb通信


■ 2008/07/12 淡野桃子より

2008・7・7

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■ 2008/07/26 内尾くんのこと・断想〜シュッツ<音楽による葬送> を巡って〜

 内尾くんが昨年の七月初めにこの世を去り、われわれの前にあの細身の、どちらかというと青年というよりは少年といった感じの、あの愛らしい姿を見せなくなったのはまぎれもない事実である。しかし私は、内尾くんの生命がその姿と同時に消滅してしまったと思ったことはない。このことは、日々ハインリヒ・シュッツの音楽に接していて、ますます強くなり、いまや確信の域に達している。

 内尾くんが心惹かれていた音楽の一つであったシュッツのレクイエム<Musikalische Exequien 音楽による葬送>では、シュッツが人の生命と死をどのように捉えていたかが、厳粛に、真摯に、麗しく、またあるときは諧謔的に、まるで一編の絵物語のように分かり易く説かれている。歌われるテキストはこの音楽の依頼主、ハインリヒ・ポストゥームス・フォン・ロイス公の選択になる聖句とコラールの歌詞であるが、シュッツはこれらの言葉を見事に綴り合わせ、人が生まれてから死ぬまでの、そして死んだ後の姿を、今、眼前にまざまざと映し出すように、音楽で描き切ったのであった。

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