トップ 最新

ムシカWeb通信


■ 2016/03/07 3/5帰国致しました。FBより

 ミネアポリス→トウキョウ・ナリタ:DELTA直行便およそ11時間。眼の前の画面にはTime to Dest.04:11との数字。

 私の腕時計はまだミネアポリス時間。3/4(金)午後7時50分だ。子供たちは夕食を終え、明日の日本語補習校の宿題を、とママに(それは)大きな声(歌手が本気になった時の低音。身体中が丹田と化したようで怖いです。)で言われているのだろうか。私は子供たちに「宿題をしなさい。」などと言ったことがない。そんな時間に家に居たことがないからだ。悪い母親などでは追っ付かない。母親以前である。宿題、補習、受験に関しては、秀才にしてそれは人柄の良い方々に家庭教師をお願いし、すっかりお任せしていた。その先生方は今でも共に音楽する仲間である。

 思うにアマチュアの音楽家には優秀にして多才な人が多い。私の周りには実に尊敬に価いする人がぞろぞろといて、感心しているうちにこちらはどんどん歳を取ってしまった。〜〜〜〜しかしこんなスピードで空を飛んで、人間の脳は壊れないのだろうか。いやもう壊れたのかも〜〜〜〜〜無事着陸。

皆様、またぞろよろしくお願い申し上げます。


■ 2016/03/13 感謝!

 本番が近付くと、いろいろな方が気を遣って下さり、暖かいメッセージやお心のこもったお品を戴きます。なかでも向う3日間ぐらい炊事をしなくても充分に生きて行けるようなお料理を届けて下さるKさんにはいつも心から感謝しています。今夜もレンズ豆のサラダ、カボチャのサラダ、豚肉の大きなそれは豪勢な厚いスライス、それに玄米混じりのお赤飯を戴きました。プログラム原稿追い込みの身にとっては心底有り難い糧です。なんと御礼を言ったらよいのか——そう、この感謝の気持ちを礎(いしずえ)に、良い演奏をしなくては。3/18(金)イエスの受難を思い、今の世相を憂い、精一杯の祈りを捧げたいと思います。


■ 2016/03/27 3/25聖金曜日の礼拝:クロイツ・キルヒェ五反田(FBより)

 鐘が鳴り(この日は一点鐘)牧師入場。持田昌子さんのオルガン《O Mensch bewein deine Sünde groß 人よ、汝の罪の大いなるを嘆け》BACH で礼拝が始まった。この曲を聴きながら、ああ、およそ300年前にバッハがこの曲を書き、世界中の各々の教会でこの曲が流れ流れて今のこの時があるのだなと思い感無量だったが、いや、その元は「イエスの受難」、やはりこれは唯事ではない、うっとりしている場合ではないのだと身を正す。「Also hat Gott die Welt geliebt, daß er seinen eingebornen Sohn gab.神はその独り子を賜うほどに世を愛された。」と牧師が宣言。いよいよ聖餐の時を迎えカントライは《聖晩餐設定の言葉》H.シュッツを歌う。「Nehmet hin und esset 取りて喰え」という言葉も凄いが、シュッツの音楽はイエスが前やうしろ、右や左に居る弟子たちにくまなくパンを与えるという動作がリアルに音楽化されていて、それはまるで自分の身体をむしっては渡しているようですらある。シュッツの音楽が時と場所を得て機能するさまを実感。終了後カントライのメンバー数人と中華料理店で喋る。みんなシュッツの音楽が好きだ、もっと歌いたい、という。そろそろ半世紀になろうかという我がシュッツ人生に新たな光が射した瞬間であった。


更新