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ムシカWeb通信


■ 2017/01/13 無事帰国致しました。  FBより

 アドヴェントに戴いた深紅、珊瑚、淡黄の見事なポインセチアが冴え冴え生き生きと私を迎えてくれました。留守中のお水遣り、ありがとう!

ミネアポリスでは居間から、そして2階の私の寝室の窓から毎日枝垂れ柳と池、そして太陽を眺めていました。晴れの日は太陽が左から上り、真上、右へ。朝日、昼光、夕陽と1日のお日様の表情を満喫! 真昼の太陽に照らされてのお昼寝は譬えようの無い贅沢の一語! そして夕暮れ時には生まれて初めて感じるような寂寥感の中で「ああ、私もいつかはこの世から消えるのだな」と実感し暫し物思いに・・・静かな時なき時・・・

 マンヨン先生はよく「墓場に向かって歌うな!」と仰ったとか、空港への車中で桃子から聞きました。なんとも凄い言葉ですね。

 練馬の我が家の小さな庭には、山茶花、椰子、ハナミズキ、つつじ、山椒、そして樅の木が仲良く暮らし、ここにも朝日が! やはりもうひと頑張りするか。


■ 2017/01/12 ミネアポリス1/9  FBより

 ミネアポリス滞在:今回のハイライトはなんといってもMrs.Elizabeth Mannionのレッスンでした。2年ぶりでした。マンヨン先生はその存在自体が音楽的で、ちょっと手をウエーヴされても嬉しそうに音が走り出すのです。指揮者とはひと味違う動きで日常とは全く異なった時に包まれます。80代後半でいらっしゃるので、大袈裟かも知れませんが今生の別れになるのではとの思いにつきまとわれ、私自身は堅く縮こまっていたようです。先生は「バレリーナのように立って息は鼻から深く、笑ってFull Voiceで」と。基本中の基本です。もう最後か、と寂しげに歌っていた私に、「今、レッスンのスタジオを建て増ししているのよ。Come again!」と仰るではありませんか。いろいろな意味で総まとめを考えていた私はまだまだ先があることにハッと目覚め、それから3日間ヘンデルを Full Voice で歌い続けました。なんだかヘンデルの肖像画に似て来たような気分です。マンヨン先生、ありがとうございました! 伴奏をして下さった作曲家、チェンバリストの平林朝子さんに深い感謝を! 桃子のアドヴァイスも極めて有効でした。皆さま、暖かいお支え、お励まし本当に有り難うございました。淡野弓子


■ 2017/01/04 ミネアポリスのお正月  FBより

 隠元、牛蒡、蒟蒻、里芋、椎茸、鶏肉、人参、蓮根を煮ました。一種類ずつ個別に炊くのです。味付けの基本は昆布出し、鰹出し、味醂、甘蔗糖、醤油、塩、ものによって少々のごま油などですが、煮付けるものによって微妙に割合が変わります。それぞれの持つ文字通り「持ち味」を損ねぬよう、そのものの味が引き出されるように気を付けて。人参を煮ている時は人参のことのみ考えます。こうやって最後に一皿に一緒に盛ります。

 さてお雑煮です。神々しいまでの薄い桜色のはまちの切り身が2枚、これを大切にそぎ切りにし、さっと熱湯にくぐらせます。ほうれん草を茹でます。あとは蒲鉾を切り、お味噌汁を作り、そこにお餅を焼いていれ、鰹節をパラリと振れば出来上がり。「ももちゃーん、お餅はどこ?」「ここ。アッ、三つしかないわ。」「エッ!!!なんか似たものはないの?」「トッポギならある」(爆笑)「仕方ない。それを使いましょう。どうやって食べるの?」「水に浸けたあと茹でるの」ああ、なんということだろう。こんな結末が待っているとは知らなかったわねえ。

 そしていよいよ「神様、・・・・・・・感謝していただきます。アーメン。」

 お雑煮は一同そろそろと箸をつけ、笑いの止まらなかった桃子と私を除いたあとの3人は何の疑問も無かった様子。

お煮しめのお皿は、蓮根のみ口に入れ、残りは一口も食べなかった輝。

蒟蒻をチラと齧り、あわててコーヒーを飲んだキース。(コーヒーはいついかなる時にも必須なので、私がたっぷり用意しておきました。)正直に答えてね、といって訊くとOKなのは「人参」「隠元」「鶏」のみとのこと。あとはちょっと口に入れてはコーヒー、の繰り返しでした。

茜はねじった蒟蒻の切り方を知りたがっていましたが、食べようとはしません。トッポギが美味しいと言っていました。

桃子は一人嬉々としていました。やっぱりここへ来て良かったと思いました。


■ 2017/01/01 頌春2017  FBより

 頌春2017と申しましてもここミネアポリスは大晦日のお昼どき、桃子がこれから買い物に行きそのあと私がささやかな日本のおせちを作るか、という段取りが決まったところです。

 醤油の入った煮物は匂いが漂った時点でoutの者が3名いるという家族。私は特に和食にこだわる方ではないので、桃子に「お煮しめ食べたい?」と訊くと「うん!」との返事。やっぱり少しは作ってやりましょうか。孫たちも私の作る卵焼きは「甘いから好き!」なんだそうで、味覚とは一概に決めつけられるものではないようです。しかしメインはターキーの丸焼きなんだそうで!?

 さて淡野家のお雑煮は塩ぶり、蒲鉾、ほうれん草、お餅にお味噌汁というシンプルなもの。私の父方の祖母から伝わるお雑煮で昔は丸いお餅をお釜で炊いていました。どういうわけかこのお雑煮はすこぶる評判が良く、嫌いという人がいないので、他の家系に属するお雑煮をすべて振り払ってここミネアポリスまでやってきました。ここでは「はまち」が買えるそうです。美味しそう! ではまた。


■ 2016/12/30  “The Story of Crow Boy” (からすたろう物語)のこと

 日本にとっては原爆と敗戦、アメリカにとっては大勝利の第2次世界大戦終結時の様子を日本に生まれた‛やしまたろう′が米国人として戦った筆舌に尽くし難い体験とたろうの代表作『からすたろう』の物語がからまった重層の台本(Steven Epp)、それを人形と人間が同じ舞台上で演技する作品(演出 Sandy Spieler)である。桃子の役は八島太郎の妻である光。太郎(Masanari Kawahara)と光の間に娘ももが生まれる。太郎はももを主人公にした絵本『あまがさ』を描く。

 さてここミネアポリスの桃子の部屋には‛やしまたろう′の『あまがさ』が大切に飾られている。彼女の誕生を祝って私の友人ピアニストS子さんが下さった絵本だ。物心ついた頃から桃子は『あまがさ』を大切に扱い、ももと自分を重ね、八島太郎の描いたももの顔が自分に似ていることに驚いていた。40数年を経てさらに大きな驚きが待っていた。桃子がこのももの母に扮し、ももがこの世に誕生するシーンを演じたのだ。さらに本当のももさんがこの芝居をわざわざカリフォルニアから観に来て下さったとのこと。桃子の『あまがさ』にはももさんから桃子に宛てたメッセージが記されていた。なんという不思議な巡り合わせ。こういう事を眼のあたりにすると私は暫く身体が硬直し脳が痺れ時間感覚を失う。

 12/25付Star Tribune紙1ページ全面に今年の との見出しで2人の批評家がそれぞれ10の演し物を推薦。そのひとつに今年の2月、ここミネアポリスで上演された “The Story of Crow Boy” in the Heart of the Beast が載っていた。


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