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ムシカWeb通信


■ 2016/03/27 3/25聖金曜日の礼拝:クロイツ・キルヒェ五反田(FBより)

 鐘が鳴り(この日は一点鐘)牧師入場。持田昌子さんのオルガン《O Mensch bewein deine Sünde groß 人よ、汝の罪の大いなるを嘆け》BACH で礼拝が始まった。この曲を聴きながら、ああ、およそ300年前にバッハがこの曲を書き、世界中の各々の教会でこの曲が流れ流れて今のこの時があるのだなと思い感無量だったが、いや、その元は「イエスの受難」、やはりこれは唯事ではない、うっとりしている場合ではないのだと身を正す。「Also hat Gott die Welt geliebt, daß er seinen eingebornen Sohn gab.神はその独り子を賜うほどに世を愛された。」と牧師が宣言。いよいよ聖餐の時を迎えカントライは《聖晩餐設定の言葉》H.シュッツを歌う。「Nehmet hin und esset 取りて喰え」という言葉も凄いが、シュッツの音楽はイエスが前やうしろ、右や左に居る弟子たちにくまなくパンを与えるという動作がリアルに音楽化されていて、それはまるで自分の身体をむしっては渡しているようですらある。シュッツの音楽が時と場所を得て機能するさまを実感。終了後カントライのメンバー数人と中華料理店で喋る。みんなシュッツの音楽が好きだ、もっと歌いたい、という。そろそろ半世紀になろうかという我がシュッツ人生に新たな光が射した瞬間であった。


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