皆様、サーカス学校をご存知ですか? ここミネアポリスには Circus Juventas (http://circusjuventas.com/) という青少年のサーカス団があり、3歳から授業が受けられます。本興行の行われる大きな楕円形のテントの中で、8〜9グループに分かれた子供達が、同時にそれぞれの訓練を受けています。高い竹馬に乗っている子、トンボ返りや逆でんぐり返しををしている子、長い棒を持って平均台の上にいる少女、空中ブランコを漕ぐ少年、トランポリンの上で跳ねる男の子などなど。集まっている少年少女は普通の学校や幼稚園で見る子たちより人種の幅が広く、先生たちも欧米人に混ざって、中東系、アジア系の人も沢山います。
ちょっと脇をすり抜けて行くとか、ドアを開けて入って来る時の動作が、しなやかで無駄がなく、一目で「サーカスの人」ということが分かり、見ていて気持ちが良いのです。ここは生命を懸けた修業の場、一瞬一瞬の緊張度が娑婆とは全く違います。生徒たちもそれは真剣で真面目です。お嬢さん芸のサーカスというのはこの世に存在しないでしょう。
有名な ‘シルク・ド・ソレイユ’ もこのようなパフォーマンスですが、この Circus Juventas も、体操の技を藝術のフィールドに発展させ、台本のある芝居をサーカスで演じます。規律正しい訓練と人間性の涵養を大切にし、競争原理は持ち込まない、と謳っています。
さてここからが本題です。4歳の茜がこの学校に入学しました。本人のたっての希望です。新入生は5人、2/19(土)に授業が始まったばかりですが、すでに、でんぐりがえし、トランポリン、空中ブランコ、玉乗りを教わったそうです。この日の授業は桃子の本番と重なり、我々2人は見学出来なかったのですが、家で見せてくれた「でんぐりがえし」はパッと手を上に上げ、ちょっと身体をそらせ、あっと言う間に頭を床につけ、くるりとでんぐり返り、ああ、「でんぐりがえし」もプロに習うとこうも違うものか、と思いました。先生は‘ムスタファ’というモロッコ生まれの世界を股にかけるアクロバットの達人、色が浅黒く、小柄で、一人ひとりの子供に微笑みかける表情が非常に印象的でした。
まだあれこれ書く段階ではないのですが、まことに清々しくも強烈なパワーを身体にも心にも受けた出来事でしたので、お知らせした次第です。
サーカス学校入りたかったです。でも、28歳の時、日本の小さな体育館で、子供達とバック転を習ったのはよい体験でした。日本にも楽しい道化の方々はおられます。その昔、渋谷のジャンジャンで感動したものでした。また今、私は進化中です。