12/28(月)夜六本木で、メンデルスゾーン基金日本支部の関わったメンデルスゾーン生誕200年記念行事のすべてが終った「お疲れさま」の食事会が行われ、やれやれ本当にご苦労様でした。
12/17(木)に行われるはずだったペーター・シュライアー氏の公開レッスンが氏の心臓の具合が思わしくなく、長時間の飛行機の移動が難しくなったため、直前にキャンセルという残念な結果となったことを除けば、後はすべてが順調で気持ちのよい進行でした。
12/18(金)にはゲーテ・インスティトゥートでイギリスの学者ピーター・ウォード・ジョーンズ博士(メンデルスゾーンの書簡研究)、ライプツィヒから来られたラルフ・ヴェーナー博士(メンデルスゾーンの作品目録作成)、日本の音楽学者星野宏美教授(日本におけるメンデルスゾーンの受容)がそれぞれの研究成果を発表され、実に知られているようで、まだまだ誰も知らないことが沢山隠されているのだなあ、と皆感嘆しきりでした。
12/19(土)と12/20(日)は我々のクリスマス・コンサートの練習もありましたが、19日の夜は日経ホールでゲヴァントハウス弦楽四重奏団によるクァルテットと岡山潔弦楽四重奏団を交えて八重奏曲が演奏されました。8歳ごろから作曲の勉強を始めたメンデルスゾーンは、年を追うごとに自由に操れるフーガの声部も増え、8声部の対位法が書けるようになった16歳の時の作品がこの有名な八重奏曲です。実に見事な仕上がりで、この技術はこの曲の終楽章に結実します。この日の演奏は極めて上質、特に最後の8声のフーガは明晰かつ高雅、理論派にも情緒派にも満足だったのではないでしょうか。
それにつけても、一連のメンデルスゾーン行事を東京のみならず金沢、大阪でもこなされ、且つそのあと4回の「第九」をN響と共に演奏された82歳のマズーア教授、本当に驚異的エネルギーでした。そして、準備の段階から後始末までその全てを、愛嬌に溢れた笑顔と立て板に水の三ヶ国語(英・独・和)で支えたトモコ夫人。一人の人間の成長ぶりを目の当たりにすることほど、喜ばしいことはありません。
12/23(日)いよいよ本郷教会のクリスマス・コンサートです。太郎が普段合唱で歌っているプレトリウスの小曲をうまく楽器紹介と結びつけ、サックバット四重奏で「見よ、バラは咲く」、弦楽四重奏で「歌え、奏でよ」、オーボエ三重奏で「甘き喜びのうちに」が演奏され、これはなかなか新鮮で評判も良かったようです。
そして勿論この日も最初がメンデルスゾーンのモテット<待降節に>、最後が<降誕節に>、そして中央に彼のコラール <主なる神、汝をほめたたえん> が演奏されました。このコラールはラテン語の祈り「Te Deum」のルター訳ドイツ語版につけられた曲で、2つの4声合唱、サックバット4本の1群に4声部の弦楽の1群という計4群による作品です。メンデルスゾーンの知られざる一面といった意味では演奏した甲斐のあった音楽でした。
この他にバッハのカンタータ2曲、第57番<試練を耐え忍ぶ人は幸いなり> 、第28番 <神は頌むべきかな! いまや年も暮れ> 、また冒頭にはコダーイの<来たりませ、来たりませ、インマヌエルよ> が、続いてコルネリウス<3人の王たちが東方より>も歌ったのでした。盛り沢山のプログラムでしたが、お客様も満杯という、祝福に充ちたクリスマスでした。感謝!
先生<br><br>あけましておめでとうございます.今年もよろしくお願いします.<br>1月13日ですが,招待券をご用意しましたので,当日は受付でお名前を伝えていただければ大丈夫です.<br>それでは本番でお待ちしております.<br><br>藤本桂太
藤本君<br>クリスマスコンサートに来て下さり、久しぶりにあなたに会えて嬉しかったです。また13日にはご招待下さるとのこと、ありがとう。楽しみに伺います。 Y.TANNO