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ムシカWeb通信


■ 2009/02/23 右脚は日に日に軽く・・

 ご心配をお掛けしておりました脚の怪我、御蔭さまで2/17火曜日、負傷後初めて杖なしで外出、まだ走れませんので、信号が点滅し出した時はちょっと恐かったのですが、平地だったら大丈夫との自信を得ました。階段の降りは右脚から降りその段に左脚を揃えてからでないと次の一歩を踏み出せませんが、昇りは左右交互に脚を出せます。渋谷での昼食会の後、銀座で買い物をして一旦帰宅。夕方、お借りしていた杖とお世話になった三人の先生に苺を持って鷺宮の整骨院へ。

 整骨院の院長、阿部先生の治療は、腕もさることながらその「声」と「言葉」で病は50%治るという感じなのです。まず「こんにちは」と玄関を開けると全身に気の通った深いバリトンで「生きる喜び!」という言葉が返ってきます。ここで単に黙って治療を受けよう、という受け身の患者の気分が「がんばって直そう、直すぞ」という積極的な気持ちに変わり「痛い、痛い、いたーーーい」という声も自分で驚くほどの高音域、「わめく」という行為ひとつにも気合いが入り、明らかに元気が漲って来るのが分かります。  

 「私は40年治療をしているが、こんなに回復の速い人は初めてだ。」

 「嘘でしょう?」

 「ところでどうやったたら僕のヴァイオリンはうまくなるのでしょう?」

 「うまく弾こう、と思うから駄目なんですよ」

 「うわー、参った! そーか、分かったぞ」

 私はまだ阿部先生のヴァイオリンを聴く機会に恵まれませんが、日曜日の午後は老人ホームで、お年寄りに「懐かしのメロディ」を弾いておられるとのことです。

 いつもは治療が終わると膝と足首を包帯でぐるぐる巻きにされるのですが、この日はメンソラのような薬をすりこんだだけで放免。久しぶりにぐっすり眠りました。

 脚の不自由な一ヶ月、今まで気の付かなかったこと・・・筋肉の相関関係など・・・を多々知らされ、皆様のご親切に甘え、とても豊かな気持ちで過ごせたように思います。有り難うございました。


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