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ムシカWeb通信


■ 2008/01/18 蘆野ゆり子 in Vogtland

  Vogtland の Hermsgruen というところで「蘆野ゆり子 カリグラフィー展」が開催されています。開催の労をとって下さった Matthias Friedrich氏は2年前、Vogtland の Auerbach・Rosenmueller音楽祭で展示された彼女の作品を、一つずつ見ながら歌ってくれたバス歌手、その暖かい人柄、暮らしかたは以下のレポートからも良く伝わってきます。[Y.T.]                                                                                               今回もたった5日間の滞在でしたが、充実し、歓びに満ち溢れた旅でした。Matthias Friedrich氏と彼の家族との暖かいもてなしに感激しました。Hermsgruenはチェコと国境を接する山岳地方、Vogtlandの小さな小さな村です。Friedrich氏はここのFachwerkhausの農家を買い取り、快適な田舎暮しをしています。店などないので車がなければ生活していけませんが。薪ストーブでほのかな暖かさの中、なんと心豊かな家族の暮らし。大きな黒い犬と猫も仲良く暮らしています。   住居に続くScheuneを立派な催し会場に改築し、ここをVogtlandのKulturzenturmとして年に何回か催しを企画しているようです。2008年の幕開けが<Cantate Domino・Kalligrafie展>だったわけです。   グランドピアノは1800年台の歴史もの。やわらかな暖かい響きでした。彼がピアノ奏者と2人でバッハのモテットを歌い展示がはじまりました。ピアニストも彼の住まいとは道を隔てた小高い丘に住んでいます。バッハのインベンションからの一曲、ピアノソロとに聞きほれてしまいました。   Friedrich氏はCantus Coelln のメンバーとして、そのほかにも彼方此方でカンタータ歌手として活躍、今週はFrankfurtとスイスで歌うそうです。2月、オランダのファン ホーフェンとの来日ではバッハのJohannes Passionでピラトを歌うとのこと。これからウトレヒトへ出かけていって練習をし、ヨーロッパで各地で演奏した後に日本での演奏がはじまるそうです。   かれの娘はGewandhausのバイオリン奏者で、すでに2度来日経験があり、日本のことは彼女から情報を得ているので、2月の来日を楽しみにしています。日本茶を愛飲し、寿司はもちろん、うめぼしも知っていました。トモコ(マズーア)とはLeipzigの音大の同級生で彼女の手料理に何度か招待されたとか。展示準備も全て快く手伝ってくださいました。東ドイツ時代は何もかも自分でしなければならなかったそうで、一つ一つカリグラフィーを手にとっては歌いながら掛けてくださいました。   薪ストーブのぬくもりの中でのワインと食事に話が弾みました。シュッツ合唱団のCDを一緒にききましたが、彼がケルンで演奏した時には Giebel女史が演奏後かれのもとに駆けつけてきたそうです。   こんな田舎での開催ですが、心温かな人々との交流に、改めてシュッツ合唱団で歌い続けてこれたことに感謝の気持ちで一杯です。      蘆野ゆり子 画像の説明画像の説明 画像の説明画像の説明 画像の説明

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