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ムシカWeb通信


■ 2010/12/06 松崎

 11/19が終って翌20日(土)には盲学生たちの演奏活動を奨励し支援する第60回ヘレン・ケラー記念音楽コンクールがありました。ここ数年審査員として参加しているのですが、毎年、感動を新たにしています。総じて音色に対する独特のセンスの良さが感じられるので、1日聴いていても疲れないのです。「今日でピアノは止める」と言っていた小学6年生が1位になり「ピアノを続ける」と言ったのを聞いて、審査に来て良かったと思いました。

 11/22の夜から松崎へ。壁紙を張り替えるため23日から4日間、職人さんが入るため、私も滞在することとなりました。周囲360度すべて山、山、また山で、緑がほんのすこしずつ黄色、そして赤に変って行きます。朝と昼、昼と午後ではすでに色が違うのが分かります。眺めるたびに深呼吸、こんなにゆったりしたのは久しぶりのこと、なんという仕合せ・・・

 野中の一軒家ですので、夜中1時半に11/28に歌うバッハをさらいました。こんなことが許されるとは!

 周りに店屋などはありませんが、15分歩くとコンビニ、その周辺に土地の野菜やきのこを売っている店(木、金、土、日のみ開店)、その先にイタリアン・レストランが。試しに入ってみますと、これがなかなかの本格派。イタリアで長く修業したという女性が一人で切り盛りをしていて、ワイン、パスタ、サラダなどどれも感じが良い。松崎の地魚料理もメニューに載っていました。

 すっかり良い気分になり田んぼを突っ切ると、なんと小さなパン屋さんがあるではないの。クロワッサンとバゲットを購入。朝8時から焼きたてが買えるそうです。こんな近くで野菜とパンが手に入るなら食生活についてはほとんどなにも言うことはありません。これらの店屋と店屋の間は川、桜並木、田んぼのみ、あとはどちらの方向に歩いても山という、これは私の人生では初めての環境です。

 職人さんたちは実に律儀な仕事ぶりで、家の中が真っ白になりました。天井が斜めなので、南側の壁が高く、広々とした空間です。一度帰京し、次はいよいよ書物の引っ越しです。


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