Mさんはピアノの勉強がしたくてドイツへ。音大受験のため先生の門を叩く。先生「あなたはピアノの他にどんな勉強をしましたか? 数学?物理?哲学?」思いがけない質問に彼女は驚き、小さな身体をさらに縮めて細い声で「Literatur」と答えたものの、「ああ、この道は私には無理だ」と思ったそうです。
次に先生は「今まで習ったピアノのテクニックはすべて忘れなさい。」と仰り、下さった課題はバッハの2声インヴェンション。Mさんは音大をあきらめ別の人生へ進んだものの、この時に習ったことは今でも良く覚えていて、最近自分でプログラムを組み友人を招いて小さなピアノの夕べを催したそうです。今では1曲でもレパートリーを増やそうと練習の毎日とか。色んなことを考えさせられた昨夕のビール会でした。