またまたのご無沙汰でした。『バッハ』について書いた原稿(決定稿)を8/9入稿、私の手から飛び立ってゆきました。この本に関する詳細は後ほどお知らせ致します。8/21がシュッツのCD《Geistliche Chormusik 1648》の解説原稿の締め切りだったのですが、『バッハ』の疲労が思った以上に深く、頭が働かないので締め切りを延ばしてもらいました。
次は発声学会の「歌の集い」(8/16)の準備です。当日のリハーサルのスケジュールやプログラム作りでまたもやPCとにらめっこ。ひっきりなしのメール。そして自分の話す「シュッツの出現」という講演(8/17)の準備。
「歌の集い」は非常にうまくいったと思います。独唱者3名のプログラムはそれぞれに気合いがこもり、ジュニア合唱団は可愛く、清々しく、高校生中心の女声アンサンブルはそれなりに艶の有る声。
この日には能楽の先生のお話も伺いました。能の「発声」についてでした。私にとっては実に貴重な教えでした。
曰く「この呼吸法によって意識の変革が起こります。」
曰く「それゆえ、遥か以前に生きていた人が、今、ここに、甦るのです。」
これは西洋音楽にも当てはまります。シュッツを歌っているといつも同じことを感じていました。ここから先は極めて専門的になりますので場を改めたいと思います。
8/17、同学会研修の場、佐々木正利さんのバッハのコラールの練習で、大切な言葉に差し掛かる瞬間に、実に不思議なエネルギーの高揚があったのです。翌日18日、下田で<小林道夫バッハ・アカデミー>を聴講。小林先生がこの不思議な表現を指導していらっしゃるではありませんか。佐々木さんの言っていたことのルーツを眼の当たりにし、この内的にして繊細な表現が弟子によって伝えられている現場にも居合わせ感慨深いものがありました。こうした地味な活動に心からの拍手を贈りたいと思います。
次便で8/26(日)午後5時<本郷教会サマーコンサート2012>のご案内を致します。