茜のサーカス・ショウと桃子のコンサートが重なって、5/12 土曜日は朝から家中ひっくり返るような騒ぎでした。桃子は「一つの家に2人パフォーマーがいてはいけない。」と低い声。7つのバッグと衣装を持ってまずは茜を連れサーカス学校へ。本番45分前に集まって待機するのだとのこと。
午後1時開演。茜は最年少組でバック転とか後ろ向きで平均台の上を歩くとかですが、もう少し上のクラスでは子供12人が玉に乗り、10分近く手を振ったり、フラフープを回したりしながらくるくると場所を移動し誰一人落ちなかったのには驚きました。
Circus Juventas は3歳から21歳までの幼児、少年少女、若者数百人が学ぶサーカス学校です。ひとりずつの個性と向きを良く観察し、伸びそうな分野を選んで訓練するとあって、競争原理から解放された子供たちは実にのびのびと演技します。
プログラムが進むにつれ技も難しくなってゆきます。最終番組は空中ブランコでした。飛んで来る相手を掴まえ、もとのブランコに戻す、という役目の少年は、ひざでブランコにぶら下がり両腕を伸ばし、前後にブランコを漕いで相手をしっかりと捉え、そのまま大きく往復し手を離します。相手の子はうまくゆけば元のブランコに戻れますが、一瞬の食い違いで落下することも。落ちた子は張られた網の上で美しくバウンドし、ポーズを決めます。この落ちて立ち上がる練習はすでに茜たちのクラスでしっかりと訓練されています。本番を観ていると、普段練習している課題を人前に披露するまでに3年〜10年ぐらいかかっているように思います。
さてこのキャッチする少年、飛ぶ方は代わる代わるなのですが、たった一人で10数回キャッチを繰り返します。彼がブランコを降りた時には、さすがに肩にも背中にも疲労感がにじみ出ていました。
桃子は途中で抜け、コンサートのリハに行ったのかと思いきや、学校で生徒のレッスンがあったとのこと、再び家族が集合したのは Luther Seminary の Chapel of the Incarnation でした。6時半からのコンサートには韓国出身のソプラノとテナー、日系アメリカ人のクラリネット奏者、アメリカ人のピアニスト2人に日本人の桃子という陣容で、それぞれが変化に富んだアンサンブルを組み、楽しい曲が幾つも披露され、最後はロッシーニの「猫の2重唱」、満場が湧いて目出たし、目出たしでした。