ブラウン・クリスマスだったという天候異変のミネアポリスは実に奇妙に暖かく、人々は皆怪訝な面持ちで歩いていました。
1/1の朝、ついに雪が! 午前9時、聖アンドリュー教会に集う人々はなぜか皆安心したような表情です。週報には First Sunday of Christmas Jan.1, 2012 と書かれ、賛美歌はすべてクリスマスの音楽、桃子と私の曲も The Birthday of a King という親しみ易い歌でした。150名ほどの会衆でしたが、思いのほか多くの方々に喜んで頂き、ホットしていると、「茜たちは次の礼拝にくるから・・」と桃子。エッ、次って? 10時半からの礼拝でもう1度歌う、ということを知ったのはこの瞬間です。逆流こそしなかったものの、血流の速度が1度に上昇。まあ2度目も無事に終わりました。説教は “immediately” ということについて。
礼拝が終わると桃子の夫キースの両親の家で新年を祝うため、桃子はキースのお母さん直伝の「スウェーデンのクリスマス・ディナー」を作らねばならず緊張また緊張。
このディッシュの基調は「白」です。
前菜は酢漬けの鰊に玉葱の薄切り。メインはオーヴンで焼いた「鱈」(真っ白)。しかしこの「鱈」は特殊保存された「鱈」のフィレで、普段から食卓に上るものではなく、クリスマスにのみ現れる貴重な食材とのこと。料理の名前は ‘Lutefisk’。食べたことの無いものを調理するのはまことに難しい。この鱈に火を通すと、透明なジェリー状になり、うっかり煮すぎると笊の目からも流れ、逃げ去るという危険物。付け合わせはマッシュ・ポテト(白)。
スウェーディッシュ・ポテト・ソーセージ(白色系)を焼き、ブロッコリー(唯一緑・・桃子のオリジナル・アイディア。このブロッコリーをめぐってキースとは大声で喧嘩していましたが・・・)を付け合わせる。これらを皿に盛り上からホワイト・ソース(お母さんから厳格なレシピが)をかけていよいよ晩餐です。サラダは林檎に胡桃、セロリ、葡萄を小さく切り、泡立てた生クリームで合えたもの。
淡白で上品、まことに結構なお食事でした。キースのお父さんから「桃子もスカンディナヴィア人になれるよ!」とお褒めの言葉。良かったねえ。
アメリカ人といえば、ハンバーガーにケチャップ、フライド・ポテトと簡単にきめつけてはいけません。クリスマスには恐らく各家庭でそれぞれの祖国の伝統料理がひっそりと守られているのではないでしょうか。アメリカは想像以上に奥が深いなあと感じ、この珍しい体験を有り難く思いました。
あけましておめでとうございます。雪と共に迎えられた新年のミサ 想像するだけで、神秘的ですね。東京は、ずっとお天気で、礼拝から帰って遅めの昼食を食べていたら、震度3−4のぐらぐらで、、一瞬ひやりとしましたが、ニュースでも大きな被害もないとの事、一安心です。桃子さんの作られたスウェーデンのクリスマスディナーの写真がありましたら、是非拝見したいです。レシピで味を想像したり、写真を見て食べた時を想像するのも楽しみです。今年は、三月のリストのキリストが、無事成功しますよう、ご指導よろしくお願いします。皆様にとって健康が守られた一年でありますように。
大和美信さま<br>スウェーデンのクリスマス・ディナーは真っ白ですから、写真に撮ってもなんの変哲もない「ホワイト・ディッシュ」です。が、いつも驚くのはキースのお母さんのコーヒーカップです。一つとして同じものがなく、どれもそれぞれに美しくチャーミングなのですが、これらはすべて、これまでにプレゼントされたものだとか。贈り主の名前も一人ひとりすべて覚えておられるとのことです。<br>さて、《キリスト》、毎日勉強していますが、知れば知るほど傑作です。こんな名曲も珍しいのでは?!よろしくお願い致します。