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ムシカWeb通信


■ 2011/10/01 本日のカンタータ

 10/1(土)のSDGは、バッハがライプツィヒに赴任し、仕事を始めた1923年8月のカンタータ25番が演奏されます。タイトルを聞くとぞっとします。「私の身体に健康なところはない(詩編38;3)」 

 アルトがこの言葉を歌い出し、各声部の迷路のごとき旋律はフーガとなります。しかし、実は冒頭の4小節で通奏低音が“ミーラーソーファーミーレーミ”とあのマタイ受難曲に何度も出て来るコラールの旋律を奏で、これが途中、高声部にも現れて、我々の罪の解放を約束します。

 続くテノールのレシタティーヴォが「全世界は一つの病舎」「医者は誰?」と訊ね、バスが「主イエス、あなたが私の医師」と歌うとソプラノがイエスに祈りを捧げ、これまでの苦悩が嘘のようなハ長調3拍子のアリアでイエスへの感謝を歌って最後のコラールを迎えます。

 バッハのアイディアにはほとんどいつも驚かされますが、その中でも「エエッ」というのがこの曲でしょう。ツィンク1、リコーダー3、トロンボーン3という常ならぬ管楽器の編成も珍しく、演奏されることの滅多にない曲かと思います。お時間がおありでしたら是非お出かけ下さい。本日午後6時、本郷教会でお目に掛かりましょう。


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