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ムシカWeb通信


■ 2007/11/29 ヘレン・ケラー記念音楽コンクール

11/23(金・祝) 

 朝10時から午後5時過ぎ迄缶詰状態のコンクール審査。いつもの合唱コンクール審査の後は口も利けない程がっくりしてしまうのですが、この日は違いました。まず、会場が静かでした。どの人も注意深く歩いており、聴こえてくる練習の音も独特の澄んだ音です。聴力で生きている人たちの非常に集中した雰囲気に満たされていました。それは「第57回ヘレン・ケラー記念音楽コンクール」http://mainichi.jp/enta/art/news/20071124k0000m040030000c.htmlという盲人学生のコンクールだったのです。

 ピアノのペダルに足が届かず台を置いてもらって弾く小学校低学年から高三、さらにあと二、三年年上の学生迄、視覚障害を持ちつつも、音楽の勉強に本気に取り組んでいる少年少女たちの演奏は、晴眼者のそれとは明らかに異なる潔さの漂うものでした。彼らの特徴を挙げるとすれば、深い集中度と透徹した聴力といえるのではないでしょうか。音楽家であれば「良い耳」は必要不可欠とはいえ、単に音程の差やリズムの型、和音が聴き取れるだけではなく、一音の持つ世界の広がりや深みを感じ取る力、単に美しいだけではなく、精神性を湛えた音を発する能力は、当日の審査員でもあったヴァイオリンの和波孝禧さん、鍵盤奏者 武久源造さんの演奏からも常に感じられる稀有な特質です。

 審査員は上記のお二人に音楽評論の梅津時比古氏、それに私の四人でしたが、すぐに点数をつけてしまうのではなく、四人が一人ひとりの演奏について感想を述べ合い、最後に順位を決めるというものでした。合唱コンクールでは、一位から最終位までそれぞれの審査員が順位をつけ、それを集計して数字の少ない順に入賞が決まって行く、というもので、誰がどのような視点で順位をつけたかは、分からないことが多く、繊細な意見の交換というところまではなかなか行きません。

 表彰式もとても静かでした。合唱コンクールは歌う人数も多く、学校単位なので、順位が発表された時の会場の凄まじさといったらありません。ブロックごとに「キャアアーッ」という声が上がり、さながら天変地異が起こったかのような騒ぎとなるのです。

 この「ヘレン・ケラー記念音楽コンクール」では演奏中も実に静かでしたし、受賞式も皆付き添いの人と一緒に気を付け乍ら壇上に来るので、目の見える人はその動きをじっと見守り、見えない人もどこからどんな人がステージに上って行くのかを知ろうと集中してしているので、これまた本当に静かでした。

 音楽に限らず、音というものを大切にしている人々の中にいるととても気が休まるものです。良い体験でした。

コメント(1) [コメントを投稿する]
_ formatvorlage20 2010年02月12日 02:56

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