遂にファツィオーリの音を聴くことが出来た。想像した通りの音色と響きだった。1音1音がそのピッチの約束する倍音を伝え、和音になっても濁らずスッと遠くへ抜ける。
このピアノと共に歌いたい、と思った。どのような声で歌えばこの楽器と融け合うか、ということも具体的にはっきり分かった。が、かなり難しいことも充分予想される。共演楽器、歌手が1音でもはまり切らない音を出したら「うるさい!」という感じになるので。
貴重な時に感謝。最も聴きごたえがあったのはブラームスの《ピアノ・クインテット》(弦楽4重奏 Ensemble RATTK/ピアノ:山形明朗)だった。
9/1(木)豊州シビックセンターホール