ご無沙汰です! 11/18<レクイエムの集い>が終わるとすぐに『セディエ・メソッド』のまとめと『シュッツ合唱団40年(6)』の原稿に取りかかり、両方ともなんとか締め切りギリギリに送稿、昨日から来年3月リリース予定のCD:シュッツ『ルカ受難曲』の解説原稿に入りました。
11/18(金)<レクイエムの集い>
今年は3.11に加え、追悼のページに浅からぬご縁を頂いた方のお名前が多く、辛いコンサートとなりました。合唱はシュッツの《連祷》と《詩編116》、それにマウエルスベルガーのエレミヤ哀歌からのモテット、武田正雄さん、ツェーガー・ファンダステーネさんのテノールソロによるシュッツのクライネ・ガイストリッヒェ・コンツェルテからイエス讃歌2曲、間に淡野太郎とサックバット4本による《我が子アブサロン》、それにリストの《レクイエム》というプログラムでした。
地味で人には知られていない曲ばかりでしたから、どんな方が聴きに来て下さるのか、心配でしたが、いつも深い耳と心でお聴き下さる常連の方々に、さまざまな分野の専門家のお顔も見え、驚いたのは来日中のクルト・マズーア氏がトモコ夫人ともどもいらして下さったことでした。
コンサート会場は単に音が合うという以上に聴き手と演奏者の魂が響き合う場でもあります。特に<レクイエムの集い>では「死者を憶う」という一点に凝縮する心のエネルギーが特別の力を演奏者に与え、驚くべき時空が生まれます。
リストの《レクイエム》はこれがリストの曲?とびっくりされた方が多く、リストの隠されていた内面に触れ、特に彼の宗教的求道心がまさに本物であったとの感想を多くの方から頂き、次なる目標、オラトリオ《キリスト》上演への勇気をが湧いてきました。これから3月まで《キリスト》について、このブログでも少しずつお話したいと思っています。